2005年5月3日火曜日

ZAZミュージアム見学記

金曜日

先週の金曜日はふっちゃんに誘われて長久手町へ行ってまいりました.もちろん愛知万博に行ってきたのではありません,ZAZミュージアムでマクラーレンF1を見学してきたのです.

最高の工業製品とは全てを知り尽くした少数精鋭の,いや,むしろ一人の技術屋で作るものだと俺は勝手に思い込んでいるわけですが,それの典型例がこのマク ラーレンF1であります.

もちろん,車やバイクなどの複雑な工業製品を一人で作れるわけはありません.でも,ありとあらゆる技術に精通した少数の技術屋に権限の大半を与えて作った工業製品というものは,他とは違う特別な魅力を帯びるものだと思いませんか?

例えばバイクで言うならばマッシモ・タ ンブリーニがデザインしたDUCATI916やMV Agusta F4,車ならばフィルディナント・ポルシェ氏のワーゲンやアレック・イシゴニス氏のミニ,ジウジアーロデザインのフィアット・パンダ,†1ピエール・ポルシェ氏のポルシェ911,そしてゴードン・マーレー氏が作った至高のスーパーカー,マクラーレンF1などがそうです.

逆に,日本の自動車工業はみんなの力を合わせた効率の良い自動車開発が身上なわけですが,この点が俺はどーも気に入らないw もちろん否定はしませんし,量産乗用車ならああいう方法も全然悪くないとは思います,

でもやっぱりキチガイじみた自動車への愛を 持った技術者が悩んで悩んで悩みぬいて作った車というのは他とは違った凄みやオーラを感じるような気がするんですよ俺は.

例えばさ,車のエクステリアデザイン一つとっても,皆でデザインしてるじゃん 日本車は.だからデザインに統一感が無い車が多いんじゃないのかな?

ウォ ルター・デ・シルヴァさんのデザインしたアルファロメオやクリス・バングルのBMWはマジでカッコイイじゃないですか.プレスライン一つとってもビシッと 迷いが無い.面の張りの緊張感やボリュームも,全てが必然という気がしてきます.これぞまさに機能美.デザインセンスじゃ日本車はヨーロッパ車の足元にも 及ばないでしょう.

ともかく,工業デザインは少数で やった方がいいと思うんだよね.昨今はそういう仕事が出来るスーパー技術者が絶望的といっていいほど人手不足なので,そういった,ある意味独りよがりなモ ノづくりは難し いご時勢といえます.

だからこそ,俺はそういった技術屋には強く憧れますし,僕の夢でもあるわけだ.
車やバイク,自転車とか時計でも,なんでもいいから1から100まで全てを知り尽くした上で全設計を統括できるエンジニア,そんな技術屋に俺はなりたいのです.

そして,そんな俺の夢を完璧に叶えてしまったのが鬼才ゴードンマーレーだ.
「将来どんな人間になりたいですか?」って聞かれたら,
「マーレーやタンブリーニのような技術屋になって,皆をワクワクさせるモノつくりがしたいです」
って応えちゃうくらい尊敬していますから,彼が作ったマクラーレンF1が間近で見れるなん願っても無いチャンスな訳です.そりゃ片道100kmなんて近くてしょうがないw(以下,書きかけ)

なにこのそうそうたる顔ぶれ.どれか一つ下さいw


個人的にはどノーマルのマクラーレンがツボ.カッコよすぎる.
訳の分からん空力パーツがつけばつくほどその美しさが損なわれていく気がする.そりゃサーキットじゃ速かろうけどさ,ノーマルでも訳分からんほど速いんだからもういいじゃないかw
サーキット向けのゴテゴテしたエアロパーツは「史上最強のロードゴーイングスポーツ」というマクラーレンF1のコンセプトから大きく外れた行為だと思うのでマクラーレンF1はあくまでド・ノーマルで乗りこなしたいものです(無理だけど)

ちなみにこのコンセプト,ただ速ければいいってもんじゃない.ロードゴーイングスポーツを標榜するなら快適性だって重要なポイントである.F50よりも速く,セルシオよりもコンフォートな乗り物,これがマクラーレンF1だ.
カー ボンコンポジットの強烈な剛性と良く動くサスのおかげでハーシュネスは完全にシャットアウトしちゃうから乗り心地だって超一流らしいぞ.そもそも CFRPは振動の減衰性がピカイチなんで乗り物にはもってこいの素材だ.皆さんもぜひ一度アルミフレームのチャリとCFRPのチャリを乗り比べてみてくだ さい.その違いは歴然であります.

ただ,以前立ち読みした複合材料の本によりますとCFRPにはテニスラケットや釣竿に使われるようなショボいグレードから航空宇宙産業に使用される 高級品まで幅広いグレードがあるっぽいです.あのF1ですら確か真ん中くらいのグレードのカーボンシートが使われているとのことです.ちなみに戦闘機グ レードになると値段と強度がマジヤバイらしいのですが詳しいことはまったく分かりません.そこで気になるのがマクラーレンF1に使われているカーボンシー トの質ですよね.どの程度のものなんでしょう.できればF1並みのものが奢られていればもう激萌えなんですが.でも,高々一億円の乗り物ですから100億 円のオーダーである戦闘機とは比べるまでも無くといったところでしょうか?気になります.
また,F50のようにエンジンをボルトで剛結している訳じゃありませんので不快なNVが進入してくることもあり ません.つまり,痛快なエキゾーストノート がリアバルクヘッド越しに聞こえてくるだけでNVH性能は世界最強レベルなのだ.シートだってオーナーの体型に合わせたフルオーダーらしいので腰痛になる ことも無いでしょう.
ケンウッドとの共同開発による高級オーディオに耳を傾けるも良し,グッと右足を踏み込んで世界1のエンジン屋BMW製のV12 の咆哮に魂を揺さぶられるも良しの最強の自動車なのだ.もはや欠点は乗り降りが大変なだけなのか?


伝説の名車ポルシェ959もここでは霞んでしまいますw
でもなんだかんだ言ってポルシェ大好きです.金さえあればポルシェフリークスになりたいのだがいかんせん学生さんは金がない.


【詳しい解説】マクラーレンF1【参考リンク】

†1:実はそうでもないという説もけっこうある.

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